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特許を受ける権利 その1について

特許を受ける権利の概要

  • 特許を受ける権利とは、国に対して特許付与を請求することができる権利である。この権利は、譲渡性のある財産権である。
  • 発明は創作活動の成果であり、発明が完成したとき、将来特許権が得られるという利益状態が発生する。この利益状態は、出願から設定登録という手続きを経て特許権として保護される。
    そこで、法はこの利益状態を特許を受ける権利として捉え、特許権発生以前にも発明を適切に保護して発明の奨励を図っている。


権利の性格

  • 国家に対して特許権付与を請求できる公権としての性格
  • 自由に処分できる私権としての性格


権利の発生

発明を完成することにより発生する発明は創作物としての価値を有するため、出願する以前にこの権利は発生する。


権利の主体

我が国では、権利能力を有する発明者である自然人またはその承継人が権利の主体となることができる。

  • 発明は事実行為であって法律行為ではないから、未成年者のように法律行為能力がなくても発明者となることができる。
  • 共同発明は、発明者全員が権利の主体となる。
  • 職務発明の場合は、従業者が権利の主体となる。

法人は創作能力がないため、発明者となることはできない。
法人が発明者の承継人となることはできる。


権利の客体

出願前においては、産業の発達を図るため特許要件を備えた発明は客体となることができる。
出願後においては、出願にかかわる発明が権利の客体となる。


権利の効力

  • 当該発明を実施し、またはこれを処分して財産的利益をあげることができる。
  • 出願することにより、所定の要件を充足すれば特許権を請求できる。
  • 出願者は出願により先願者の地位を得て、後願を排除できる。これは、我が国おいては権利の安定性を重視し、重複特許を排除する手段として先願主義が採用されているためである。
  • 一定要件下において、出願公開後は補償金請求権が発生する。これは出願公開により第三者が発明を模倣盗用することによって生じる損失を補填するためである。
  • 出願広告によって、いわゆる仮保護の権利が発生する。出願広告された発明は特許の蓋然性が非常に高いため、特許権と同等の権利を与えて保護する必要があるため。
  • 補正、分割、変更の手続きが認められる。出願後に瑕疵是正の機会を与えることで、発明の適切な保護を図るため。
  • 新規性喪失の例外の適用、優先権主張の手続き。
  • 権利主義に基づき、審査官の不利な心証や不利益処分に対しては意見書、答弁書の提出や審判の請求ができる。


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